Overture


601-700

601-610
綺麗事でもいいから慰めて
目先の幸福だけを追い求めた
その心の内を見せてはくれませんか
本当に望む距離は
暖かさで満たされたくない
傷付いたままで
温度が混ざり合う
都合のいい妄想
せつ、ない
存在しない人間は、消えることすら叶わない

611-620
慰め方にもいろいろある
口ずさむ歌
憎し気に呟かれた言葉
残り香を惜しむ
称え奉り上げよ
花嫁は嘆く
つまらない人間になった
通行止め
あなたは生き残るべき人だ
揺れる水面

621-630
黒板に書かれた名前
筆跡をなぞる
揶揄する
振り返ったその先に
咀嚼し、飲み込む
指先の熱
私は歌います
手を振る
僅かな光さえも遮って
希望を持たせてはくれないのですね

631-640
彼を待つ彼女
私を奪う
目の前に項
ページを捲る速度
規則的
ふたりぼっち
ブラウン管の向こうの世界
画面を通して見る
思ってた以上に惹かれてたみたいだ
染色体と染色体が惹かれ合う

641-650
切り傷から滴る血
絡めとる
優しい時間
緩やかに時は流れる
かおる香り
怖いもの
たったひとつの弱点
光る雷
染み渡ってゆく
打ち付ける雨

651-660
永遠のその先
濁る思考
厄介者扱いは慣れたけど
馴染みのない土地で
僕は君に出会ってしまった
この命に懸けて
ちっぽけな命ひとつ、全力で愛してる
立ちはだかるものは吹き飛ばしてしまえ
断ち切れ
生まれて初めて

661-670
息をする
深い絶望に包まれたとき、ひとは、
いっそ愚かしいほどにまっすぐで
君に狂ってた
求められたかったの
疑問ばかりをぶつける
少しは自分の頭で考えたらどうだ
敵か味方か、見極めなさい
抱き締めるつもりで突き放していた
恋しく思うことはありませんか

671-680
この世界で、強く生き延びてみせる
快感と苦痛の波
視線で人を殺す
一目見たかった
どうにもこうにも
カラッポな人間
どうやって見つけたの
美しいってなに
宝物ひとつ、輝きを失わない
温度は上昇中

681-690
どうせ、聞いてないんでしょ
掠り傷ひとつだって許さない
助けを呼ぼうとする声を必死に抑えつけた
スタート地点がゴールだった、なんてよくある話さ
一からやり直しだ
自分だけは例外だなんてどうして信じられたの
傍観者気取り
あのときの私を殴りたい
厳しい視線は何を思っていたの
曲がり角で出会い

691-700
痕を辿る
緩やかな荒廃を望んでいた
口寄せる
なにも違わないさ
ドラマのような奇跡を期待していた
引き際を誤るな
触れてしまう前に
それは私を壊す
なんの疑問もなかった
電波で繋がる君と僕